注意:この記事にはUNDERTALEとdeltaruneのネタバレが多数含まれます。閲覧はくれぐれもご注意下さい!
UNDERTALEの舞台である地下世界の王子。ヤギのモンスターで、火の魔法を得意とするアズゴア王と王妃トリエルの息子。両親に似て心優しい少年だったが、とある事情により、プレイヤーがゲームを始めた時点では既に亡くなっている。
彼の死がきっかけで地下世界は悲しみに包まれ、トリエルはアズゴアに愛想を尽かして城から出て行ってしまった。
その後、本作のキーワードである「決意」を注入された花が地下世界を荒らし始めるのだが、その花の正体こそが、実は…。
彼の名前の由来は死の天使アズラエルとSerial Murderer(連続殺人鬼)のアナグラムなんだとか。ラスボスということもあり、ずいぶんとおっかないネーミングである(^^;)。
参考URL:https://undertale.fandom.com/ja/wiki/Asriel_Dreemurr
アズリエルは死後、花として蘇ったものの、魂(≒心)を喪失していた為、地下世界を荒らしまくっていました。
虚ろな自分にイラ立つ彼は、全てのモンスターを生かしてアズゴアの城まで辿り着いた主人公とプレイヤーの前に現れ、人間の魂6つと、地下世界に住むほぼ全てのモンスターの魂を吸収して復活。
元の姿…を通り越して自分の夢見る「カッコいい大人の姿」に変身します。
ラスボスということもあり、もっと強力な魔法が色々使えるのですが、花から元の姿に戻れたのがよほど嬉しかったのか、開幕直後に火の魔法を使ってアズゴア王とトリエルの息子アピールをしてきます。
彼は平和主義者(いわゆるP)ルートのラスボスで、殺戮者(いわゆるG)ルートのサンズとは対極を成す存在なのですが、最初から本気で殺しに掛かって来るサンズとはここも対照的です。
後半には火の魔法で涙を表現しているような演出がされますが、これもトリエル戦を思い出すものになっています(親子だ)。
初見というかよくよく考察しないと見落としがちですが、皆の魂を吸収しGOD OF HYPERDEATHとして蘇った彼の胸元にはハート型のロケットがあります。このロケットは最初に地下世界に落ちて来た人間、キャラとお揃いのものです。
キャラはかつてアズリエルが助けた人物であり、彼らは兄弟のような親友のような関係になるのですが、「秘密の計画」に失敗したことが原因で二人共命を落としてしまいました。
その後、とある実験によってアズリエルの記憶を継いだ花、フラウィーが誕生。
かつての自分の事も、両親の事も忘れてしまった彼ですが、一つだけ覚えていることがありました。それは親友、キャラの事。
彼はフラウィーの状態でも主人公の事をかつての親友、キャラと同一視している節があり、GOD OF HYPERDEATHとして蘇った彼は、全てをリセットしてキャラと永遠に過ごすために主人公とプレイヤーに最後の戦いを挑んできます。
…ここがこの物語のややこしいところでもあるのですが、主人公ではなく、キャラこそがプレイヤーの名付けたキャラクター、プレイヤーの分身という立ち位置です。
「誰も殺さない」という強い決意のもと、アズゴア王のいる城までたどり着いた主人公とプレイヤーでしたが、その決意が結果的にアズリエルを蘇らせました。彼は、
「お前が進めた旅の記録も、みんなの記憶も、全部なかったことにしてやる!」
だの、
「ケッサクだと思わない? おまえをここまで導いた決意が、おまえを破滅させるのさ!」
などと口で散々煽って来る割りにキャラ≒人間=プレイヤー大好きアピールを胸元のロケットでしているのです(分かりやすくいうとツンデレ)。
本当に破滅させる気あんの?www
※アズリエルに人気がない、という意味ではありません。念のため。
このゲームは「一度登ったら二度と戻れない」と言われるイビト山からモンスター達の封印されている地下世界に落ちてしまった主人公が、地下世界を冒険しながら地上へと脱出する物語である。
……と、いうのはタテマエというか表向きで、実際にはほとんど「アズリエルの謎と秘密を解き明かしていく物語」ではないかと思います。
その道中に様々なモンスターと出会い、色々なイベントが起こるのがこのゲームの面白いところなのですが、それらはあくまで枝の部分であって、物語の根幹は「モンスターの王子アズリエルと人間キャラの友情譚」ではないかと思います。
何故って? ニューホームでアズリエルとキャラの過去が語られる時のBGMのタイトルが他でもない、「UNDERTALE」だからです。
↓参考動画
URL:https://youtu.be/VP8u16aEz6o
また、主人公が何故イビト山に登ったのかの理由は作中では明かされません。
そんなワケで、アズリエルはこのゲーム中、最も大きな秘密を握っているキャラクター…のはずなのですが、いわゆるGルートのインパクトが強すぎたのか、サンズを筆頭に、Gルートで活躍するボスモンスター達に人気面で負けてしまっているのも、かわいそうなところです(^^;)
参考URL:http://gamesuperreview.com/undertale-47
とくにサンズはあの「スマブラ」にもMiiコスチュームとして参戦しているくらいなのでその人気はまさに圧倒的です。サンズが色々な意味で強過ぎました…。
それだけこのゲームのモンスター達が魅力的…というか、世界滅亡の危機という絶望的な状況を変えて必死に生きようとするボスモンスター達の姿に皆感動したということなのでしょう。…もっともGルートの場合、UNDERTALEの世界を滅ぼそうとしているのは、他でもないプレイヤーなのですが…(^^;)
(アズリエルの最も大きな秘密が明かされるのはPルート。Gルートでもアズリエル…の成れの果ての姿であるフラウィの行動が細かく語られるけどね…)
この事に、作者であるtobyさん自身も思うところがあったのかなかったのかは分かりませんが、次回作であるdeltaruneにも正体を隠して引き続き登場。しかも今回はプレイヤーキャラになりました。やったね!
すごいだろ、これ全部「同一人物」なんだぜ! 最早「家族」ってレベルでしょwww
UNDERTALEだけで仮の姿であるフラウィーの姿も含めて5種類、次回作(続編ではない)であるdeltaruneに登場するラルセイも含めると7種類も姿があります。
ここまで姿のバリエーションが豊富なキャラを、私は他に知りません。だいたい多くて3種類が一般的でしょう。
いかがだったでしょうか。
彼の魅力はまだあるのですが、それはまた別の機会に書きたいと思います。
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